HEIC vs PNG
どちらも写真を保存できますが、トレードオフが異なります。実際の違いと、選び方をまとめました。
Short answer
この二つは同じ仕事を取り合ってはいません。HEIC は iPhone が写真を保存する形式、PNG はソフトウェアにピクセル単位で正確な画像を渡す形式です。両者のあいだの変換は書き出しの工程であって、形式の選択ではありません。
Why this comes up
ここを見比べている人のほとんどは、iPhone の写真と、PNG を要求するソフトを抱えています。デザインツール、画像処理のスクリプト、可逆入力を指定する印刷工程、あるいは PNG と JPEG しか並んでいないアップロードフォームです。どちらの形式が優れているかを決めているのではなく、渡るあいだに写真に何が起きるのかを確かめているのです。
項目別の比較
| 項目 | HEIC | PNG |
|---|---|---|
| 圧縮方式 | 非可逆 | 可逆 |
| 透過 | 対応 | 対応 |
| 一般的なファイルサイズ | 同等の JPEG のおよそ 50-60% | 同等の JPEG のおよそ 300-500% |
| 互換性 | Apple 製品の標準形式。ウェブへのアップロードでは拒否されがち | 数十年前のソフトも含め、どこでも開けます |
| 主な入手元 | iPhone・iPad の写真ライブラリ | スクリーンショット、ロゴ、図版 |
What actually differs
ファイルはずっと大きくなる。それが正常
HEIC は非可逆で、容量は JPEG のおよそ半分。PNG は可逆で、JPEG の 3〜5 倍です。2MB の HEIC を PNG にすると、15MB になることも珍しくありません。異常ではありません。PNG は画素をそのまま保存するので、非可逆形式が捨てている写真のノイズまで全部抱え込みます。渡し先が可逆を要求していないなら、たいていは JPEG のほうが適切な書き出し先です。
PNG に変換しても、何も戻ってはこない
可逆の容器は、非可逆圧縮がすでに落とした細部を取り戻せません。その PNG は HEIC をデコードした結果の忠実な写しで、ノイズごとそのまま、ただし以後は損なわずに保存されているだけです。「画質のために PNG に変換しろ」と言われた人には重要な点です。ここから先の劣化は防げますし、編集工程の前なら本当に役に立ちます。ただし手元の画像そのものが良くなるわけではありません。
どちらもアルファを持つので、透過は残る
HEIC から JPEG への変換と違い、この向きでは透過がそのまま残ります。カメラではなく iOS のマークアップや画面収録系アプリから来た HEIC では重要です。そうしたファイルには透明な領域が含まれることがあり、背景色で塗りつぶさずにそれを保てる一般的な行き先は PNG だけです。
Which to use
Use HEIC for
写真を端末に置いたままにする場合。HEIC なら容量は半分になり、Apple のアプリはどれもそのまま開けます。
Use PNG for
編集ソフト、処理スクリプト、あるいは可逆入力を指定していてファイルを二度以上保存し直す工程に渡す場合。
One thing that catches people out
相手がただ開くだけなら、PNG は行き先として間違い
「画質」という言葉が出たとたん、人は反射的に PNG を選びます。ところがアップロードフォームやメール添付では、見た目の得もないまま無駄に巨大なファイルができるだけです。可逆が効くのは、そのファイルを編集して保存し直すときです。見るだけなら、高画質設定の JPEG は一桁小さく、画面上では見分けがつきません。